フジテレビ「ザ・ノンフィクション」で三度にわたってドキュメンタリーが放送され、ホスト教育は人間教育という独自のポリシーが一躍注目を集めている。
現在、多方面から講演会の依頼などもあり、水商売からはじまった彼の人生哲学が、あらゆる仕事の現場で評価され感動を与えている。彼のいう「水商売で成功したら、どんな職業でも成功する」の言葉に集約されている現場の教育、経営者としての現場作りについて、話を伺った。
フジテレビの日曜14時のドキュメンタリー「ザ・ノンフィクション」では、既にパート3まで制作され、再放送も何度かされていますよね。実際、ホスト業界の取材依頼は多いんじゃないですか?
実は、ドキュメンタリーとして僕自身を取材したいという依頼があったわけじゃないんですよ。もともと、フジテレビのほうで「水商売」をテーマにした素材を探していたときに、縁あって「プリンスクラブ シオン」にたどり着いたんです。
ただ、単なる華やかな部分だけを取り上げるのはお断りしますと伝えました。よく、派手に儲けて、シャンパンコールがおもしろくて、女にもてまくって、みたいな面ばかりクローズアップされていますよね。でも、それだけじゃなく、彼らの真剣な思いや、本当の姿を正直に描いてくれるならという話で進んでいったんです。そのうちに、僕自身が担ぎ出されるようになってきました(笑)
農業セミナーなどの講演会に呼ばれることも増えているようですが、ホスト業界で経験したからこそ真剣に取り組む熱さというのもあるんでしょうか。
シオンが大切にしている「お客様第一主義」の従業員教育や、幹部クラスに対する「従業員第一主義」の考え方は、どの業界でも同じ事だと思っています。お客様も従業員も経営者も、みんなが幸せになっていける道を歩いていくことで、シオンも僕もここまで成長することができました。
やはり、同じ業界でもガンガンたたき込むように教育するところもあると思いますが、目先のことだけ考えていたらそうなっちゃいますね。そこを変えていかないと、長続きしなくなるんです。
テーマは学校
現場系もそうですが、若くしてホスト業界に入ってくる人は、社会的な常識も全くない子たちもいるんじゃないでしょうか。そういった子たちにも、たたき込みはしない考えですか?
そうですね。まずは、相手のことを認めて、いいたいことを聞きますね。教育っていっても、仕事を覚えて貰うだけが教育じゃないんですよ。彼ら自身が、物事を受け入れる「準備」ができていないと、いくら頭ごなしに文句言っても伝わらないんですよ。
だから、そういった「準備」の整う環境を作るのが僕の仕事かな。ある意味学校ですよね。学校は勉強ばかりじゃないでしょ。課外授業だったり、球技大会とか文化祭とか部活動も含めてすべてが教育の一環なんですよね。だから、僕らの店でもバーベキューをやったり、浜辺の運動会をやったり、みんなで遊ぶ時間も大切にしています。仕事仕事っていうより、そういう外での学びとか、気づきとかそういうことも大切にしていきたいんです。 最近は、みんな嫌がってるみたいですけど(笑)