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格闘家 桜井隆多 -心優しきサイボーグの正体-

桜井隆多(さくらい・りゅうた)

桜井隆多(さくらい・りゅうた) 

総合格闘家。1971年9月18日生、34歳。R-BLOOD主催。茨城県出身。プロ修斗、DEEP、PRIDE武士道で活躍。2004年、U-FILE CAMPの上山龍紀を1RTKOで破り、DEEPミドル級第2代王者に。修斗ウェルター級王者・川尻達也とは、桜井が独立前はTOPSに所属し、同じ茨城県で活動していることもあり親交が深い。

1997年、アマ修斗 全日本選手権大会 ヘビー級 3位。
1998年、全日本選手権大会 ライトヘビー級 優勝。
キングオブストロングスタイル 優勝1回 準優勝1回。
全日本総合格闘技大会 無差別級 優勝。

「通り名は“サイボーグ”」

「通り名は“サイボーグ”」 テレビなどで桜井隆多を一目見たとき、その人間離れして均整の取れた肉体美と鋭い眼光、染め上げた金色の短髪に、人を寄せ付けぬ人間離れした空気を感じ取ったファンも多いんじゃないだろうか?試合中の冷徹ともいうべき打撃技も、人間らしさとは無縁の戦闘マシーンのイメージだ。桜井をして、「サイボーグ」と、仇名するゆえんである。

しかし、実物の桜井に会って、一言、二言、言葉を交わすと、きっとその虚像はどこかへ消し飛んでしまう。肩で風を切って歩くでなく、礼儀正しく、優しい笑顔を絶やさない。リングを降りた彼の素顔を知りたかったら、個人ブログ「筋肉RYURYU日記」(http://blog.livedoor.jp/ryuta918/)を読んでみるといい。戦いに明け暮れた男の生き様はどこへやらというほどに、そこには飼いネコの死に涙し、友人のファイターの病床を見舞い、お気に入りのカフェでスイーツに舌鼓を打つ、あまりにも当たり前な男の日常が、女子高生もビックリの顔文字すらちりばめた文体で綴られている。そのブログによると、ぬわんと!最近「名探偵コナン」の映画を見て泣いてしまったそうだ! 戦闘サイボーグの素顔は、ふるさと水戸を愛する、甘いもの大好きの優しい青年だった。

取材陣が水戸市のジムを訪問した日は、ブログによるとおりしも、19年も連れ添った飼いネコ・チャーちゃんが永眠したばかりだった。

桜井「いやー、そうなんです。チャーちゃん死んじゃって、凹んでるところなんです。実はネコ大好きなんですよ。

祖母が格闘技が大好きだった影響で、小学生の頃からプロレスに関心を持ち、前田日明さんに憧れていたんです。故郷の水戸私立第二中学校には当時レスリング部がなく、ぼくたちが創設したんですよ。今もレスリング部は存続してるのかなあ?」

「アメリカで見たものは」

「アメリカで見たものは」「高校中退後、米国に渡ってマレンコ道場に入門し、プロレスの神様カールゴッチさんにも指導していただきました。いきなり右も左も分からぬまま押しかけたんですよ。無茶でしょう?(笑)米国のプロレスは日本よりさらにショー的なニュアンスが強く、実戦的な性格は少なかったんです。逆に、米国へ渡ったことで、自分がプロレスよりもより実戦的な総合格闘技を、真剣勝負としてやってゆこうという方向性を見つけることができたと思います。勝負の場としては、日本の方がむしろ上だと考えることができたんです。

帰国後はプロレスの団体には入らず、アマチュア修斗の大会に出て優勝したり、アマチュアとプロが一緒になったような試合に出たりしていました。それでも、初めのうちは、あれ?これいっていいのかな?(笑)ファイトマネーが8千円なんてこともあったんですよ。とても生活できません。30歳まではアルバイトで食いつないでいました。肉体労働が多かったです。鳶もやったし、コンビニも。警備員も。鳶とかは6時から始まり8時ごろ帰って、それから練習もして、という生活です。一日4時間ぐらいしか寝られなかった時期も長かった。8時間働いて、5時間練習するから、残りはちょっとだけ。日曜日だけがゆっくり寝る日でした。格闘技一本でやってゆけるようになったのは、ベルトを獲ってからのほんのここ数年なんです。楽しい思い出なんて、なんにもないみたいでしたね。でも、練習は楽しかった。映画だけはよく観に行ってましたけど。

映画はどんな分野でも良く観ます。最近一番面白かったのは、韓国映画の『私の頭の中の消しゴム』。あれはほんとにいい作品です。ガメラも観た!(笑)今、一番観たいのはダ・ヴィンチ・コードですね。自分の中ですごく盛り上がってるんです」

「練習することで、恐怖と不安は消える」

「故郷・水戸でジムを開きたかった」「試合がなければ、練習は楽しいんです。試合が決まると、練習はもう、しんどいだけ。自分の調子を上げてゆくためには、あえてきついのをやらないと。試合自体は、練習してきたことを出せばいいだけなんで、辛いも何もありません。むしろ、ワクワクしてます。プレッシャーはすごいが、普通の人には味わえない体験だと思うと、自分の中ではすごく幸せで貴重なことです。

これまでに、両目の眼底骨折や鼻骨折などの重傷を負ったこともあります。が、リングに上がるときに自分がケガをするかも知れないなどとは、まったく考えることはないし、恐怖心もない。練習すればケガをしないというものでもない。しかし、十分に練習することによって、試合への不安や恐怖、プレッシャーは消えてゆく。練習することで自分の中の弱い部分を取り除いてゆくんです。そういう風に自分の心をコントロールしてゆきます。こういう話すると、アホだといわれるんですけど、ほんとに負ける気なんか全然なくなるんです。同じ動きを反復して練習することで、たとえば試合中打撃を受けて自分の頭で判断できなくなったとしても、身体が覚えていてくれて、身体が勝手に動いてくれるようになるまで、練習で叩き込むんです。考えて動いても、実戦ではスピードが速くて間に合わないんですけど、身体が反射で動けば速いですから」

「故郷・水戸でジムを開きたかった」

「今の望みは、少しでも強くなりたいということと、少しでも長くリングに立っていたい、ということです。いつかは引退するわけですが、それまでの日を先に延ばしたい。引退後?若手の指導をするんじゃないかと思いますが、今はまったく考えもしませんね。

結婚もしたいけど、自分のジムを持ってしまいましたし、本当だったら、違う道もあったかも知れないけど。自分自身が若い頃、十分にやりたい練習ができなかったんで、若い人たちに環境を作ってあげたいんです。自分が少しがんばれば、若い人たちはやりたいことができるようになります。東京のジムに所属していた方が簡単で楽だったけど、地元を盛り上げたかった。好きなんですよ。地元の水戸が。ここは空気も水もきれいだし。何かを残したいとも思いました」

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関連サイト
筋肉RYURYU日記:http://blog.livedoor.jp/ryuta918/
R-BLOOD:http://www.native-groove.com/r-blood/


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